地球が静止する日
先日お知らせしましたデダのステム ゼロ100のリコール対策品が少量入荷してきました。
ただし、まだ日本に入荷してきた数が少なく、当店在庫分などの余剰分が無く、現時点では当店でステムをお買い上げ頂いた方の分位しかありません。
申し訳ありませんが、当店で購入された方を最優先させて頂きますので、他店で購入された方には今しばらくお待ち頂くか、ご購入頂いた店舗にての交換をお願いいたします。
ステム自体を交換ではなく、ハンドルクランプ部分の交換ですので、お時間は余りかかりませんが、混み具合によっては少しお待ち頂く事もありますので、ご容赦の程お願いいたします。
さて、あとは駄文ですので、特に読んで頂かなくても結構です。
今回のステム対策品はまだ確認はとってませんが、どうも日本国内だけの対策品らしいです。
まぁ、こんな高級品はこのご時世、日本位でしか売れてないらしいですが、何年も前から今回対策された部分の破損は報告されてました。 メーカー、輸入代理店はその度に検査機関に依頼して、製品上なんら問題無い事を確認してきました。
今回はとある事故が起因して対策品を出すことになりましたが、その原因がステムの破損にあるのかどうかも現在調査中との事です。
ここで気になるのが、過去に破損した製品もほとんどがユーザーの手によって取り付けれれた可能性があるという事です。
過去のブログでもご紹介したネジの話で書きましたが、たかがネジ一本と言ってもバカには出来ません。 自転車屋にとってはネジを締めたりする事は日常茶飯事ですが、普通はネジなんてさわる事は滅多に無いと思います。
店主はオートバイ時代は30分走ったらエンジンを開けて整備しないといけない車両に触れていたので、特にトルク管理等には気をつけています。 ここで言うトルク管理とは、メーカー指定トルクで締めると言うことではありません。 メーカー指定トルクはここまでは締めてオッケーと言う値で、このトルクで締めろというのではありませんから。
トルクの話やネジの話は過去ブログを参照して頂くとして、今回言いたいのは製品に対する認識が我々販売者も含め、あまりにも薄いと言う事です。
今回のステムも含め、自転車の高級パーツは値段が高くなるに比例して、重量は軽くなります。 しかし”何かを得ようとすれば、何かを削らないといけない”というのが店主の持論です。
軽くすればするほど、製品の剛性は落ちていきます。コレは当たり前なのです。同じ形をしていても剛性をあげたものは軽いものよりも重くなるのは当然です。 軽いものに限らず、形あるものはいつかは壊れます。使用していればなおさら寿命は短くなります。
それを高いものを買ったから永遠不滅に存在すると思うのは、人間が不老不死になると考えるのと同義語かと思ってしまいます。
もちろん適正な取り付け、整備、使い方をしているならば、プロロードレーサーでもない限り、短期間で破損する事はないですが、そこを甘く見てしまう事もあります。
店主も今まで幾多の製品(自前)をつぶして学習してきましたし、今でも学習しています。 我々の様な職業として自転車をさわっている人間も、日々学習しているのに“自転車位、俺でも組めるよ”と安易に考えるのは、工業製品自体を舐めているとしか言い様がありません。
何も自分で整備するなと言っているのでは無く、整備をしたい場合には常に緊張感を持って、“自己責任”という言葉の意味を理解して、安全に整備に取り組んで欲しいのです。
物が壊れたら懐も体も痛いのは自分ですから。
今回対策された製品も、適正に取り扱いすれば永く使用して頂く事はちゃんとできます。(年間2万キロ近く走る人に、3年前に取り付けた同製品は未だ問題ナッシングです)
“餅は餅屋”と言う言葉もありますから、安易に自称”組める”友人や自分で整備せず、大事なところはプロに任せた方が安心です。 その上で自分で少しづつ整備を言うものを、覚えて頂ければもっと楽しくなります。 労力と安心をお金で買っていると思ってもらえればと思います。
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